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遊ぶこどもの世界に、大人は

どう関わればいいのだろう。

「大人」はいらない

 

そもそもこどもの世界に大人は必要か?この問いに対する答えは Yes/Noどちらも存在します。 

こどもたちは大抵のことは自分の力で解決し、乗り越える力を持っています。また、挑戦や失敗を経験し自ら学びとる「自己学習能力」をその小さな体に備えています。 

それらの可能性を潰しかねない存在、それが大人です。大人はこどもを「こども」扱いするあまり、無意識のうちにチャレンジすることや困難に立ち向かう機会を未然に奪ってしまうことが多々あります。 

特にボートのような余白に満ちた居場所において、「管理するだけの大人」はこどもたちから必要とされません。大人という肩書を捨て「1人の人間」としてその場に存在する。共に遊ぶ同志として、私たち自身がありのままを発揮し、自由気ままに遊ぶ姿勢を見せることで、こどもたちも安心して、自ら積極的に遊びに没頭し始めるのではないでしょうか。 

ここ数十年、こどもが自由に遊ぶことのできる場所や時間は大人目線の「安心・安全」のため、また数多の習い事や学習塾などにより、加速度的に削られ続けています。その状況の中で、こども時代に「こどもがこどもとして遊ぶ価値」を再認識した大人たちは、彼らが遊び浸る環境を腹を括ってつくっていく役目があります。

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大人の持つべき「目線」

 

こどもたちの「未来」に想いを馳せながらも、あくまで見るのは「いま」その瞬間。今、彼らは何を求めているのか。何に興味を持ち、何に楽しさを見出しているのか。私たち大人はこどもたちの様子をよく観察して、こどもたちが自ら遊びたくなるような仕掛けや環境設定を行います。その際に大切なのは、強制や管理ではなく、こどもたちに自由と選択が保障されていること。こどもたち1人ひとりにそれぞれのペースやタイミングがあります。それぞれが自由に、誰かからコントロールされることなく、それぞれの自己決定に基づいて行動できる状況をつくること。遊ぶ場において、あくまで主役はこどもたちなのです。 

また、こどもたちの遊びにいつ、どのように関わればよいかを理解することも大切です。いつでもこどもたちに寄り添う必要はありません。こども「だけ」の世界を大切にすること。彼らがこどもの世界で遊びに没頭している場合は、そこに分け入らず、ほどよい距離から眺めているということも大切です。彼らを信じ、時間がかかっても、こどもたちが自らの責任において遊び、育つのを「待つ」姿勢を持てたらと思います。